Visium HD WT/3′ 空間的遺伝子発現の詳細情報

サンプル受け入れ条件

  • HE染色・イメージングし、組織構造が崩れていないこと
  • キャプチャーエリアに切片が適切に貼り付けられていること
    • 切片の貼り付け位置は使用されるスライドによって異なります。詳しくはハンドブックをご確認ください
    • キャプチャーエリアより大きな切片の場合、中心位置を指定したスライドを提出すること
  • FFPEの場合は薄切片を5µm 厚で切り出していること
  • 新鮮凍結FF、固定凍結FxFでは10µm 厚で切り出していること
  • 10X genomics社で確認済みのいずれかのガラススライドに切片を貼り付けていること
    注)確認済みではないスライドガラスを使用した場合、切片が剥がれてしまう場合があります
  • サンプル中のRNAの品質が高いこと
    • (弊社へ委託可能)FFPEから薄片を切り出しRNA抽出を行い、FFPEはDV200が30%以上であることを確認していること(Visium HD WT, FFPE)
    • (弊社へ委託可能)新鮮凍結ブロックから薄片を切り出しRNA抽出を行い、RIN値が7以上であることを確認していること(Visium HD 3’, 新鮮凍結)
      ただし、Visium HD WTを用いる場合は、RIN値が4以上であること
    • (弊社へ委託可能)In situ hybridization(ISH)による組織切片上でのRNAの分解程度を確認していること(Visium HD WT, FFPE)

FFPEサンプルにおける精度の高いQC法

「細胞あたりのRNA量」の確認により、低検出になるリスクがあるFFPEサンプルを事前に判定します。以下の3ステップにより、最適なサンプル選定をサポートします。

算出のための3ステップ

  • Step 1:RNA抽出 & DV200推定
    • 5µmの切片1枚分の総RNA量を算出します。
    • 注意:DV200値が30%未満のサンプルは非推奨となります。
  • Step 2:H&E染色 & 形態評価
    • Step 1の隣接切片(5µm切片1枚)を用いて、組織の状態を評価します。
    • 注意:形態不良や重度のアーティファクトがあるサンプルは非推奨となります。
  • Step 3:細胞あたりのRNA量算出
    • Step 2のH&E画像を基に、10x Genomics社の解析ソフトウェア Space Ranger(v4.0以上)spaceranger segment 機能を活用して正確な細胞数を推定。以下の計算式から算出します。

(弊社委託可能) 切片作成、H&E染色、画像評価、そしてSpace Rangerを用いた高精度な細胞数カウントからRNA量算出にいたるまで、一連のワークフローをすべて弊社でお引き受けいたします。サンプル品質にご不安がある場合も、まずはお気軽にご相談ください。

事前提出いただくデータ

ご委託時に以下のデータを確認させていただきます。
いずれも弊社に委託可能です。

  • HE染色画像:ダメージの少ない組織切片であること
  • 組織のDV200値:30%以上あること
  • 新鮮凍結組織のRIN値:RIN値≥7(Visium HD WTの場合は≥4)であること
  • 細胞あたりのRNA量は0.75 pg以上であること

参考画像

サンプル送付の注意事項

サンプル送付の際には以下の点を確認の上お送りください。

  • 送付時期について事前に弊社へお知らせください
  • サンプルを搭載したスライドガラスは50mL遠沈管等の密閉容器に入れて送付してください
  • 遠沈管には乾燥剤(シリカゲル)をサンプルに直接当たらないように入れてください
  • (FFPE切片の場合)発泡スチロール容器に保冷剤と同梱のうえクール便にてお送りください
  • (新鮮凍結切片、固定凍結切片の場合)発泡スチロール容器にドライアイスと同梱のうえ冷凍便にてお送りください

剥がれやすいサンプルについて

皮膚や脂肪組織のような剥がれやすいサンプルについては事前にご相談ください。
Matsunami Platinum Proよりも接着性の高いMatsunami CRESTや、共有結合の形成により剥離を防ぐhydrogel coated slideの使用について事前検討を行うことも可能です。

サンプル調製のフロー

10x Genomic社のVisium Spatial Kitを使用し以下のフローでサンプルを調製します。

  • Visium HD WT(プローブベース)
  • Visium HD 3’(Poly(A)キャプチャ)