新型コロナウイルス感染症ユニバーサルワクチンの抗原デザインに関する共同研究について

KOTAIバイオテクノロジーズ株式会社(本社:大阪府吹田市、代表取締役:山下和男、以下「KOTAI」 または「当社」)は、塩野義製薬株式会社(以下「塩野義製薬」)との間におきまして、SARSコロナウイルス感染症ワクチンの抗原デザインに関する共同研究契約を締結しましたので、お知らせいたします。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)につきましては、当社は国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の支援する「病理学的アプローチによる先天性感染症・原因不明感染症診断法の開発」(代表機関:国立感染症研究所(感染研))に2019年度より参画、2020年5月からは新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染による宿主の免疫応答に関して感染研、大阪大学、塩野義製薬とCOVID-19患者から採取した血液由来の免疫細胞を、感染防御の観点から網羅的に解析し、長期間フォローアップする共同研究を実施しております。さらに2020年10月にはAMEDから「SARS-CoV-2感染者の高精度・高機能免疫モニタリング技術開発」(代表機関:当社)、2021年4月からは「免疫プロファイリングを基盤にしたCOVID-19ワクチンバイオマーカーの探索研究」(代表機関: 感染研)に採択されるなど、刻々と変化する社会ニーズに合わせ当社の有する免疫情報解析技術をもとに取り組みを続けております。

2019年に発生したSARS-CoV-2によるパンデミックは、変異ウイルスへの対応という新たなフェーズへと突入し、今後既存ワクチンで誘導される免疫から逃避する新たな変異の発生が懸念されています。変異ウイルスの構造を理解し、将来発生が予想される変異からも影響を受けにくいSARSコロナウイルス感染症ユニバーサルワクチンの抗原を設計することは、将来にわたって変異ウイルスの感染・重症化予防に有効なワクチンの開発を進める上で極めて重要であるとの塩野義製薬との合意の下、本共同研究の実施に至りました。

この度の共同研究において、KOTAIはユニバーサルワクチンの抗原を設計、抗原により誘導される免疫応答を解析します。塩野義製薬はKOTAIの提供した情報をもとにワクチン抗原を作成し中和活性や中和能の広域性など評価します。KOTAIは契約締結により塩野義製薬から研究費を受領します。また、クライテリアに基づいた成功報酬、将来抗原を使用したワクチンが製品化された場合は実施料を受領します。

KOTAIは大阪大学免疫学フロンティア研究センターでの研究成果を基礎に、2016年に設立したベンチャー企業です。当社の強みである免疫情報解析技術、分子構造解析技術をSARS-CoV-2にも応用し、パンデミックの早期終息に貢献すべく鋭意取り組んでまいります。

問い合わせ先

KOTAIバイオテクノロジーズ株式会社
事業開発部長 清水
Tel: (06) 6170-5267
Email: hiroyuki.shimizu@kotai-bio.com